スポスタでリチウムイオンバッテリーを1年半使った感想
バイク用のリチウムイオンバッテリー
バイク用に軽量コンパクトなリチウムイオンバッテリーが販売されております。
気になっている方も多いのではないでしょうか?
過去に1年半ほどリチウムイオンバッテリーを使用していたので、今回はそのことについて書きます。
ハーレー純正は自動車やバイクでおなじみの、鉛バッテリーです。
純正品のメリットはなんといっても、信頼性の高さでしょう。
リチウムイオンバッテリーは、バイクでの使用に関してはまだまだ普及しているとは言いがたく、情報が不足しているように思います。
このあたりが、興味はありながら交換をためらう要因なのでしょう。
リチウムイオンは危険?
ここで扱うリチウムイオンは『リチウムフェライト』と呼ばれるものです。
通称LiFe(リフェ)です。
一時期よく発火等の事故を起こしていたのは『リチウムポリマー』、通称LiPo(リポ)です。
リフェのほうが科学的に安定しているので、発火の危険はないようです。
アンチグラビティ12セル
アメリカのアンチグラビティ社のリチウムイオンバッテリーです。
一応日本にも代理店はありますが、私は個人輸入しました。
ケースの中に小さなバッテリーが12個入っいて、1200cc以下の排気量の車両に適合します。
この他にも様々なサイズがあります。
純正との比較
左側のスポーツスター純正品と比べると、大きさ(体積)は半分、重さは4分の1ほどです。
リチウムバッテリーにもいろいろありますが、おおむね純正よりも小型にできています。
純正品の重さが約5キロあるのに対して、これは1.3キロです。
ハーレーに軽量化を求めても仕方ありませんが・・・
リチウムバッテリーの”一般的な”メリットとデメリット
メーカーが謳っている効能や、買う前から分かっていることです。
メリット
- 軽い
- 小さい
- 高出力(大きさの割りに)
- 長寿命
- 自己放電がほとんどない
- 充電が早い
- 充電時ににガスが発生しない
デメリット
- 値段が高い
- 純正とサイズが変わる
- 寒冷時はバッテリーの活性化が必要
- 事例が少なくトラブルが不安
実際に使ってみて感じたメリットとデメリット
メリット
- 軽い
- 小さい
- 時代の最先端を行っている優越感(笑)
デメリット
- 寒さに弱い
特に感じなかったこと
- 高出力
- 長寿命
- 自己放電がほとんどない
- 充電が早い
- 充電時ににガスが発生しない
デメリットに挙げている『寒さに弱い』は、かなり面倒
鉛バッテリーの場合クランキング(セルを回すこと)を繰り返すと内部抵抗が大きくなり、バッテリーの出力が落ちてきます。
リチウムバッテリーはその逆で、使うことでバッテリーが活性化してパワーが出てくるのです。
ただ、寒いときは活性化しないと、セルを回すだけのパワーが出ません。
気温が0度近くなると、ヘッドライトを数分間つけっぱなしにするとか、何度かクランキングを繰り返す等してバッテリーを活性化させる必要があります。
クランキングするときは数秒回したら、1分ほど休ませる必要があり、とても時間がかかります。
これではエンジンをかけるたびに、たくさんの電力を消費してしまいます。
メーカーの言うように充電は早いのかもしれませんが、チョイ乗りが多いと過放電してしまいます。
私の場合、残念ながら1年半でバッテリー上がりを起こしてしまいました。
ただし、このときすでにレギュレータに不具合があり、充電圧が正常に上がっていなかった可能性があることを付け加えておきます。
リチウムバッテリーのその後
バッテリー上がりを起こしてしまったために、その時は純正品を購入しました。
それから4ヶ月経ちましたが、そのまま純正品を使っています。
車体から外したアンチグラビティバッテリーは、一応充電だけして4ヶ月間放置しています。
さっき電圧を測ったら、12Vありました。
放電には強いことが証明されました。
不具合のあったレギュレータは交換したし、バッテリーもまだ12V出ているので機会を見てまた使ってみようと思います。
やっぱり純正か?
実は純正のバッテリーも1年半で駄目になりました。
新車購入時についていたものです。
私は通勤や買い物、遊びなど、毎日のようにバイクに乗ります。
毎日3回くらいエンジンをかけていると思います。
バッテリーの寿命は使い方に大きく影響を受けるのは間違いないでしょう。
週に1回しか乗らないのなら、もしかしたらこの何倍も長持ちしたかもしれません。
まとめ
冬場の始動性の悪さはいただけませんが、それ以外は概ね良好でした。
純正より小型のためほんのちょっと収納スペースができるし、思い切って搭載位置を変えてみるのも面白いと思います。
チョッパーカスタムをするのなら選択肢に入れたいですね。
リチウムバッテリーは、今はいろんなメーカーから出ているし、バイク用品店にも普通に置いています。
純正よりもちょっと値段が高いくらいですね。
気になっている方はぜひ一度自分で試されることをオススメしますよ。
その際、私の事例が参考になったら幸いです。