スポスタのシート交換とK&Hを4年使った感想
K&H(ケイアンドエイチ)のキング&クイーン3
純正のシートが非常に硬かったため、評判の良いK&Hのシートに交換しました。
2人乗りシートの中でも厚みのある『キング&クイーン』です。
キング&クイーン2はこのシートよりも横幅が広く、パッセンジャーの快適性では2の方が上でしょうね。
私はスタイリッシュな3にしました。
非常に美しいシートで、存在感も抜群です。
7万円です。
奮発しました!
K&Hは車種や年式、タンクのタイプに合わせた専用設計です。
またシートに使用する革の色を自由に選べる『セミオーダー』が特徴です。
私のシートは本皮ではありませんが、セミオーダーで本皮っぽいリアルレザーにしています。
K&H製シートの特徴(公式ページより引用)
- 型の中で発泡させたインジェクションスポンジを採用しており、型から抜いたスポンジがそのままシートの形状となる。そのため製品が均一で、型くずれしにくい。
- 型の中で圧力をかけているため、スポンジの粒がきめ細かい。底付きしにくく、適度な弾力感があり、乗り心地が向上する。
- シートベースとスポンジを一体成形しているため、経年変化によるスポンジのみの収縮がない。
- スポンジ硬度は走行テストにより、長時間の走行でも疲れない硬さに設定(標準設定は60Kg~75Kg)。お客様の体重により、硬さを調節できる。
- 振動吸収対策として、シート本体をフローティングマウント。長時間の走行でも快適。
- 独自の防水加工が施されている。
純正シートはお尻が辛すぎます
スポスタを購入して最初に交換したパーツがシートでした。
とにかくXL1200L(スポーツスターロー)の純正シートは薄くて硬い!
私は体重が80キロ前後あり、お尻にかかる負担は大きいです。
30分くらいでお尻が痺れてきます。
ハーレーはアメリカ製のバイクなので、ライダーの標準体重を80キロ程に設定していると言われています。
設定身長もおそらく180センチくらいでしょう。
となると、スポーツスターは明らかに窮屈ですね。
もしかしたらアメリカ人女性の体格で設計されているのかも??
納車前のスポスタの写真です。
当然純正シートがついています。
スポーツスターローの純正シートは、タンクからのラインが一直線で、車体との一体感が美しいですね。
シートが大きく凹んでいるため、非常に足つきがよく、走行時のホールド性もバッチリです。
しかし、一番低いところはスポンジの厚さが1センチしかありません。
これでは十分なクッション性があるとは言えません。
サスペンションで吸収し切れなかった路面からの衝撃を、そのままお尻に伝えてしまいます。
ひどいときには内臓が突き上げられて息が止まります。
シートが硬く、ツーリングなどで長時間走るときは、お尻が痛くてたまりませんでした。
とにかく何とかしなければ!という思いで頭がいっぱいでした。
インターネットでいろいろ調べているうちに辿り着いたのがK&Hのシートでした。
そしてシート交換
注文したのがゴールデンウィーク前ということもあってか1ヶ月くらい待ちましたが、取り付けしたときはメチャメチャうれしかったですね。
レザーの茶色が良いと思いません?
このバイクのチャームポイントになりました。
純正との違いについて。
シートが厚くなった分、足つきは悪くなります。
私の身長は167センチですが、もともとの車高が低いバイクなので両足べったり着きます。
跨ったときには、お尻の位置がやや後ろになります。
シートの厚さの変更とも重なって、相対的にハンドルとステップの位置も変わってしまいます。
走行時の視点も少しですが変化が感じられました。
走り始めた最初の感想は、「まったく別のバイクになったみたい」でした。
それはそれで新鮮で楽しいものです。
でも1日で慣れますよ。
今まで感じていた路面からの突き上げはまったくなくなりました。
リアサスは硬いですが、一切感じません。
ここまで変わるとは思わなかったので、正直うれしい誤算でしたね。
でもシートのスポンジは、柔らかいというわけではないです。
コシが強いって感じですね。
ツーリングファミリーのようなふわっとしたシートではないので、長く乗っているとお尻は痛くなります。
純正シートでは30分で痛くなっていたけど、こちらは3時間は大丈夫です。
それ以上はやはりきついですね。
私は多いときは1日20時間以上乗ることもありますが、耐えられないことはないです。
でも長時間の快適性を重視するなら、他のシートを検討したほうが良いかもしれません。
リアシートはかなり細いので、長時間の2人乗りはパッセンジャーに苦痛を与え兼ねません。
個人差はありますが、1時間に1回の休憩を入れたほうが良いと思います。
4年間使ってみて
シート交換から4年経ちませた。
ところどころ革が磨り減っています。
皺がよっている部分もあります。
リアルレザーと言っても、あくまで合皮の柄の話しで、使い込んでも本皮のようにはいきませんね。
くたびれた感が伝わってきます。
しかし、肝心のスポンジはまったく型崩れしていないし、ヘタっていません。
さすが一体形成のインジェクションスポンジです。
防水性能は?
商品の説明で、
- 独自の防水加工が施されている。
とありますが、縫い目から水は浸みます。
確かに最初は浸みなかったのですが、1年ももちませんでした。
大雨の後は水が抜けるのに2日かかります。
革自体は水は吸わないようなので、お尻の部分に縫い目の無いタイプを選べば防水性はアップするでしょう。
縫い目や皺のような凹凸が少なければ、革自体の耐久性も上がるのではないでしょうか。
シートは重要
バイクのシートは、バイクとライダーを結ぶパーツの中でも最大の接点を持ったパーツです。
ライダーの体重の大部分がシートにかかり、特に快適性に大きな影響を与えます。
軽視していいはずがありません。
純正のシートはメーカーが選び抜いたものではありますが、万人に合うはずはありません。
いろんなメーカーのシートを試せればいいのですが、安いものではないので簡単にはいかないでしょう。
また、シート選びには見た目も重要ですね。
大きなパーツなので、バイクのシルエットが変わります。
ハーレーでは、カスタムの方向性にもよりますが、小さいほうがカッコいいと思われる方が多いでしょうか。
でも、乗り心地は悪くなります。
K&Hは見た目と乗り心地、この相反する要求をある程度満たしたメーカーだと思います。
正直なところ、このシートが最高!というわけではありませんが、カッコいいし、乗り心地も悪くないし、満足しています。
欲を言えば、本皮の質感、長時間の快適性、防水性。
まあ、そんなシート聞いたことありませんけどね。
純正には絶対に戻せません。